
ごきげんいかが?NAOです。
いつも「ごきげんな私」でいたいのに、人にやさしくいたいのに、ついつい日常のちょっとしたことにプリプリしてしまって、「般若な私」につまずくことがあります。
家族に、友人に、職場の仲間に、隣人に…。
そんなときの処方箋は、渡辺和子著『幸せはあなたの心が決める』がおすすめです。薄くて文字も大きいので、本当にサクッと読めてしまう1冊。
枕元に置いておいて、今日1日を内省しながら読むと「ふぅーーーーー」と心が深呼吸するかのようです。
さすがは、シスター。愛のあることばが散りばめられていて、まるで心のささくれをキレイに整えてくれる「ニッパー」のごとし。
「私、自分に甘えていたな」
「明日は、もっと人にやさしくしたいな」
「私って、意外と幸せなのかも」
読むと自分の「思い上がり」に気付くとともに、自分を縛っていた思いこみや偏見から開放してくれる手引書のようです。
その中でも、「いかん、いかん」と自分を戒め、「そうだ、そうだ」とはら落ちした内容を一部抜粋してみます。
『幸せはあなたの心が決める』/渡辺和子
「あなたは何さまなの?」
(…)世の中が自分の思い通りに運ぶことなどあり得ない、
うまくいかなくてあたり前、
うまくいったらありがたいと思いなさい、
ということも耳にたこができるほど聞かされて育った私は、幸せ者だと思っています。
それだけ、無駄な苦しみから解放されているからです。
世の中、「かくかく、しかじかあるべきだ」という思い込みをたくさん持てば持つだけ、不自由になります。
たとえば、
「家族は私に優しくあるべきだ」
「あの人は私の立場を理解するはずだ」
「私は、当然感謝されるべきだ」等々。
思いこみが多いと、事実がそれにそぐわない時、苦しみも多くなるものです。
「優しくしてくれるに、こしたことはない」
「理解してくれたら、もうけもの」
「感謝されたら、ありがたい」
くらいに考えておくと、心が自由になるから不思議です。
それは結局、思いこみというのは、その事実において他人に依存する部分が多いからでしょう。(…)
自分が思っている「すべき」や「はず」といった事柄は、実は自分への甘えにすぎないのかもしれません。
そういう意味でハッとしたのが、次の項目にあったことばでした。
人間には問題をどうとらえるかを選ぶ自由がある
「感謝されるに値することをしたのだから、感謝されて当然」
と、相手の恩知らずを強調したくなることがあります。(…)
しかし、人間の自由というものは、そう考えてもいいし、そう考えなくてもいい自由なのではないでしょうか。
あくまで自分の思いこみを守って不幸せになる自由もあれば、「感謝されたらありがたい」という気持ちを持つ自由もあるということです。
(…)そこで考えるのは、かんしゃされるべきなのにされない時の「損」の性質と、そのために自分の心が乱され続けることの「損」の性質との比較です。
私の場合、まず、前者の損もしっかり受けとめる。憤りも口惜しさも、一応味わう。
その後に、「こんなことで今日一日、いやな思いをさせられてはたまったものではない」と視点を変え、「感謝されるにこしたことはないけれど、されなかったからといって、どうということはない」と思い直すのです。
(…)学生たちには、感謝の言葉を忘れないように、他人に優しくと、しっかり教えたいと思います。
しかし、だからといって、自分たちがいつも感謝され、優しくされると思ったら大間違いだということも教えたいと思っています。
幸せ、心の自由は、自分のものの見方にかかっていることが多い。こだわらなくてもいいことにこだわるよりも、そこから自分を開放することがどれほどよいか。
いつも「ごきげんな私」でいるためには、日常の出来事で自分を鍛えるのが一番効率的。
自立した心を手に入れて、こだわる必要のないものをどんどん手放す。
そのレッスンを手助けしてくれる1冊です。
◇『幸せはあなたの心が決める』渡辺和子 (著)
それでは、ごきげんよろしく!